実家にある思い出の品を自宅へ運ぶ



僕は親の住む実家へ20年ほど住みました。
小学校を卒業し、地元の中学へ通い、自転車と電車を使って30分ほどのところにある高校へ通いました。
大学への入学を機に家から出てひとり暮らしをしました。
それまで暮らしていた実家を離れることは寂しくもあり、またひとつ大人になったような楽しみもあったことを覚えています。
4年間の学生生活を迎えることで、親元での暮らしを終えて独り立ちする機会を得たのですが、人生を思うと実家での生活は僅かな時間だったと思います。
平均的な寿命を終えるまでだいたい85年。
僕が実家で暮らしたのは、そのうちの20年に満たないのです。
生まれ育った最も愛着のある場所が、人生の中で4分1にもならないほどの時間でした。
たったそれだけにも関わらず、実家には多くの荷物が残され、必要とも不必要ともいえる状態になっています。
1ヶ月に1度か2度、実家の親元へ顔を出すようにしていますが、まだ残っている多くの荷物も視界に入り、残して置いて良いものなのかと心に引っかかりを感じます。
いつまでも変わらないままでいて欲しい気持ちと、誰も手を付けずに置かれっぱなしになっているのが申し訳ない気持ちと。
親とすれば有効なスペースを埋められたまま、自由にもできないで、ただホコリが溜まっていくのを見ているだけだと思います。
それも申し訳なく、できるだけ自宅へ荷物を移すように心がけています。
運んでも運んでも、なかなか綺麗には片付きませんが、この間、運んできた荷物の中には、小学校から高校までの卒業証書が入っていました。
小学生時代に真剣に集めたスナックのシール。
ガンダムなどのゴム人形やカード、ボードゲーム。
見れば覚えのある物ばかり。
大切な思い出の品とはいえ、今となっては使い道も無ければ置き場も無く、ゴミ袋へ入れるには忍びなく。
どうしたものかと、そっと棚の奥へと仕舞い込みました。
いつか不必要なものとして気持ちが無くなり、処分ができる日がくるかもしれませんが、今は妻に見つからないうちにそっと奥底へとしまいこもうと思います。

■■質問箱というのを置いてみました
ココから