実家へ戻る妻子




我が家に帰ってきたばかりだと思っていたのですが、妻と子は実家へと戻っていきました。
あっという間の数日間でした。
感覚的には3日間か?と感じていますが、数えてみれば5日間も一緒にいることができました。
その間、僕は仕事に向き合う時間が制限され、夜は泣き声や物音で目が覚め、朝もいつもより早く目が覚めました。
僕の生活リズムは崩れ、小さな子供にも妻にも風邪を遷してしまいました。
たった数日間の時間は僕にとって短すぎて、ただ二人の体調を崩しただけの時間だったのではないかと振り返ります。
全く何も感じないと思っていた妻と子供の帰宅は、実は僕にとって待ち遠しかった時間で、それが思いがけず終わってしまうと分かってから、グッと胸が押されるような気持ちにもなりました。
いつからか僕は自分の気持ちや心に気が付くことが遅くなりました。
何も思っていないと感じていても、実は気に触っていたり心に引っかかっていたり、時間が過ぎてから分かることが多くなりました。
妻が大変なとき、それを快く応援するのが僕の役目だと思って自分の言葉に自信を持って送り出すようにしています。
一人になる時間が目の前に迫ってくると、自分の思いや考えとは別のところで、息が詰まり、目の奥に涙が溜まって痛みます。
あと1回寝たら明日の夜からはまた一人だと思うと眠りに就くことが惜しく、だからといって眠らないまま不機嫌になってくことは避けたくて。
僕はどうしたいのだろうかと思いながら、また日常がやってくるだけだと考えて過ごしました。
朝早くに起き、手早く準備をした妻。
一緒に子供の面倒を見て駅へと送り、改札で姿が見えなくなり、電車が出る時間まで駅に立っていました。
家に戻るとまた静かで広い空間。
つい先ほどまで騒がしかった子供の声と、片付ける間もなく散らかっていたオモチャとティッシュと。
出しっ放しの粉ミルクと。
妻と二人で済ませた食事を後片付けした様子が残り、冷蔵庫には僕と妻が食べる予定だった野菜と肉と。
戻る予定日も決めないままの帰宅でした。
母の入院した病院からの知らせが無ければ、僕はまだ家族で暮らしているはずの時間でした。
幸い体調が悪かったり緊急を要するような事態になっていたりということではないので、心配もしなければ慌てることもありませんが。
誰かが付いていなければ安心もできないことでもありました。
妻の時間も限られているし、僕が一人でいる時間も限られているものだと思って、またしばらく一人で暮らします。