不倫の思い出




20代の頃ですが、
不倫のお付き合いをしたことがありました。
それが決して良いことではないことも分かっていましたが、
そのときの僕には満たされたときでした。
まだ会社に勤めていた僕は、
僕自身がやっていたいことと、目指したいことが
会社の意向とは合わずにモンモンとした日々を送っていました。
彼女は家庭の中で、自分がやってきたこととは全く違う生活で、
それまで真剣に取り組んできたことが趣味の範囲でも続けることが出来ず、
同じ毎日が続いていました。
それを刺激という言葉で表していました。
季節の風景を眺めたり出かけていったりすることが好きだった僕は、
そこで見たものを写真や絵にすることにハマっていました。
それが付き合いになったり、仕事に反映することも多くありました。
彼女は僕がそうしている姿を見て、
昔、自分が同じように目にしたものから刺激を受けて、
芸術作品にしていたことが懐かしくなったようです。
結果的に作り出す物は違っていたのに、刺激を受けるところに共通性があり、
意気投合して深い関係になったのですが、それからの彼女は僕から見れば
明るく生き生きとしているようにも見えました。
僕の思い込みかもしれませんが。
まったく同じ景色を見ても、同じ花を見ても、
視界に入っているものは同じはずなのに、見えているものが違っていて、
表現の形も違うことが楽しい時期でした。
思い返せばもう10年近くも昔のことになります。
彼女はアパートを借り、そこで作品にしたいということになりました。
僕はそこへ通い続け、服を脱がせては求め続け、
事情があって1ヶ月しか借りていることが出来なかったのですが、
短いその期間、ずっと入れては出してを繰り返していました。
ふと思い出した昔のできごとです。